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コロナ禍とP&W社製エンジン問題が命運を分けたANAとJALのB777。
前回ANAのB777についてまとめた記事に続いて、今回はJALのB777について記しています。

2020年12月にJAL904便でのインシデント、翌年2月に発生したユナイテッド航空のエンジントラブルにより、同月国土交通省より飛行停止を言い渡されたP&W社製エンジン搭載のB777
それを受けて、そしてコロナ禍による影響もあってか、JALは2021年4月に、JALが保有するP&W社製エンジン搭載B777を2020年度末で全機退役させたと衝撃の発表をしました。

退役は決定したものの、日本国内を飛ぶことができない13機のB777-200/300(-200:9機、-300:4機)は羽田空港を中心に日本各地に閉じ込められていました。

飛行停止を受けておよそ10カ月経った2021年12月、那覇空港で飛べずにいたB777-200 JA773Jが中部セントレア空港を経由して日本を後にしたと思ったら、続々とB777-200が離日していきました。

そしてB777-300 JA8945は羽田空港でまさかの解体、その後JA751J、JA8944が離日、先月8月30日未明(午前1時すぎ)にはone world塗装でお馴染みだったJA752Jがモハーヴェへ向け日本を離れ、これを以てJALが保有するB777-300は全機、日本からいなくなりました。

退役したJALのB777

2020年度末に退役が決定したB777-200/300で、実際に離日した順に、それぞれ

  • 型式(-200 or -300)
  • 離日した年月日、そのときに使用された便名(路線)

についてまとめました。

注目すべきはB777-300 JA8945。
この機体はまさかの日本で初めて羽田空港内で解体されるという衝撃的な最期を迎えた機体となりました。(正確な解体完了日付が分からないため、同じく5月にアメリカへ旅立ったJA771Jとの順序が曖昧となっています。)

No.登録記号型式離日年月日/便名備考
1.JA773JB777-2002021.12.16 JL4102(OKA-NGO)
JL8132(NGO-HNL)
那覇空港で駐機中に飛行停止を受けていた。
中部セントレア空港を経由して離日。
2.JA8979B777-2002022.1.6 JL4104(HND-NGO)
JL8132(NGO-HNL)
羽田空港に駐機していたが、中部セントレア空港を経由して離日。
3.JA009DB777-2002022.1.26 JL4102(ITM-NGO)
JL8132(NGO-HNL-VCV)
伊丹空港で駐機中に飛行停止を受けていた。
中部セントレア空港を経由して離日。
4.JA008DB777-2002022.2.22
JL8132(NGO-HNL)
5.JA007DB777-2002022.3.24 JL8132(HND-HNL)
6.JA010DB777-2002022.5.10 JL8132(HND-HNL)
7?.JA771JB777-2002022.5.31 JL8132(HND-HNL-MHV)
8?.JA8945B777-3002022.5 日本で解体羽田空港旧整備場羽田整備ビル大型第2(K2)ハンガーで解体された。
9.JA751JB777-3002022.7.19 JL8132(HND-HNL)
10.JA8944B777-3002022.8.9 JL8132(HND-HNL)
11.JA752JB777-3002022.8.30 JL8132(HND-HNL-MHV)

国内で初めて解体されたB777-300 JA8945

JALのB777-200

JALが保有していた(している)B777-200は全部で15機、そのうちJA8977~8979、007D~010Dの7機は元JASが保有していた"レインボーカラー"をまとっていた機体でした。
全機退役はしていますが、現在JA8978とJA772Jは羽田に駐機している状況です。

登録記号登録/抹消日エンジン備考
JA89811996.2.16-2014.6.17PW40772016.6.13 フェニックス・グッドイヤーに向け離日。
JA89821996.3.29-2014.11.20PW40772014.11.17 サンバーナディーノに向け離日。
JA89831996.9.13-2015.5.28PW40772015.6.25 サンバーナディーノに向け離日。
JA89841997.4.2-2020.2.25PW40772019.12.5 JL318(FUK-HND)がラスト。
2020.3.11 N101ARとしてAAR international Incに売却され、ツートンへ。
JA89851997.5.15-2020.8.20PW40772020.8.13 ヴィクターヴィルに到着。
JA89771996.12.4-2020.9.1PW4074元JAS機。
2020.8.26 JL8132でヴィクターヴィルヘ向け離日。
JA89781997.6.27-PW4074元JAS機。
2020年12月JAL904でエンジントラブル。
2020年度末に退役済。
JA89791997.11.26-2022.1?PW4074元JAS機。
2022.1.5 JL4104で羽田から中部国際空港へ。
2022.1.6 JL8132でホノルルへ向け離日。
JA007D1998.4.28-2022.3?PW4074元JAS機。
2022.3.24 JL8132でホノルルへ向け離日。
JA008D1998.6.24-2022.2?PW4074元JAS機。
2020年度末に退役済。
2022.2.22 JL8132でホノルルへ向け離日。
JA009D1998.9.3-2022.1?PW4074元JAS機。
2022.1.26 JL4102で伊丹から中部国際空港へ。
同日、JL8132でホノルル経由、ヴィクターヴィルへ向け離日。
JA010D1999.5.14-2022.5?PW4074元JAS機。
2022.5.10 JL8132でホノルルへ向け離日。
JA771J2003.5.13-2022.6?PW4077「one world」塗装。
2022.5.31 JL8132でホノルル経由、モハーヴェに向け離日。
JA772J2005.4.15-PW40772020年度末に退役済。
JA773J2007.5.18-2021.12?PW4077「みんなのJAL2020ジェット」塗装。
2021.2.21 JL915(HND-OKA)がラストフライト。
2021.12.16 JL4102で那覇から中部国際空港へ。
同日、JL8132でホノルルへ向け離日。

那覇空港にて飛行停止を受けていたB777-200 JA773J
(那覇空港ターミナルより撮影)

伊丹空港にて飛行停止を受けていた元JAS機 B777-200 JA009D
(伊丹空港搭乗口付近より撮影)

JALのB777-300

JALが保有していたB777-300は全部で7機。そのうちJA751Jと752Jは元JASが発注し、JJ統合を経て現JALが受領した機体でした。
2022年8月30日のJA752Jの離日によりJALのB777-300は姿を消しました。

登録記号登録/抹消日エンジン備考
JA751J2003.11.5-2022.7?PW40902020年度末に退役済。
2022.7.19 JL8132でホノルル経由、アメリカへ向け離日。
JA752J2003.11.14-2022.8?PW40902020年度末に退役済。
2022.8.30 JL8132でホノルル経由、モハーヴェへ向け離日。
JA89411998.7.29-2015.6.19PW40902015.6.15 サンバーナディーノへ向け離日。
JA89421998.8.27-2015.4.30PW40902015.4.27 サンバーナディーノへ向け離日。
JA89431999.2.18-2016.1.18PW40902016.1.11 サンバーナディーノへ向け離日。
JA89441999.4.23-2022.8?PW40902020年度末に退役済。
2022.8.9 JL8132でホノルル経由、アメリカへ向け離日。
JA89451999.8.18-2022.5?PW40902020年度末に退役済。
2022.5 羽田空港旧整備場で解体。(日本の国内での解体)

こうしてまとめると、残るJALのP&W社製エンジン搭載のB777は、

  • -B777-200 JA8978
  • -B777-200 JA772J

の2機となりました。
(*ちなみに、JALのB777-200ERはANAの-200ERと違い、GE社製エンジンを搭載しています。そのためANAのB777-200ERが飛行できない間も国内を飛び回ることができており、今も数機退役はしていますが現役です。)

羽田にて終わりときを待つB777-200 JA772J

JA8978と言えば、2020年12月4日、JAL904便にて那覇空港から羽田へ向け飛び立ったもののエンジントラブルにより那覇へ引き返し、その後那覇で修理を受け、翌年2月16日に羽田空港へ戻った機体でした。
それから商業運航への復帰が期待されていたはずですが、その後すぐの2月21日に「P&W社製エンジン搭載のB777飛行停止措置」を受け羽田の地上に留まる生活となり、そのまま退役が決まってしまったとてもやるせない気持ちになる機体です。
JA8978の気持ちを思うと涙が出てきますが、こればかりはどうしようもないので、今後、日本で解体されるのか、アメリカへ旅立つのか、動向が気になるところです。

2021年2月16日、那覇での修理を終え、羽田へ戻るJA8978

飛行停止を受け、羽田空港に佇むJA8978

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